2010年12月27日月曜日

岩田健太郎先生

退院が決まったら一気にどっと疲れが出た・・・。
机に突っ伏して30分ほど電源OFFしてしまった。

我々の世代の医者でこの名前を知らぬものはないであろう
感染症のオピニオンリーダーでありながら多岐にわたる著書をもつおそらく40前後の
医学界のアニキである。
感染症にまつわる著書はいくつも読んだが、先生のブログのコメントがいつも面白い。
今日はかなりぐっと来てしまったのでここに残しておく。後半部分だけども


インターネットが普及して、このような「評論」の数は天文学的に増えている。他者の言葉が増えている。他者の言葉はどう受け止めるべきか、その判断が難しい時代である。本を書いたりしていると、そのような「他者の言葉」がいろいろな方向から入ってくる。書いた当人はまさか本人が目にするとは思っていないだろうこともあるが、そこはインターネットであり、ふと目に付くこともあるのだ。ツイッターやフェイスブックでなされる一種の「陰口」も本人の目に留まる。一番簡単なのは、「鈍感」になることである。その言葉に痛痒を感じない鈍感な人間になるのが一番簡単である。今の時代、厚顔無恥であることが一番らくちんなのである(こうしてある種の人々は厚顔無恥を獲得していったものと想像される)。
 
 しかし、感受性をなくしては医者として生きていく資格がない。その言葉の突き刺す痛みを自覚する感受性を維持しながら、それでも倒れないこと。恐怖に震え、自らの無知と無力に絶望し、屈辱に歯がみし、憎悪を必死に押さえ込み、孤独を受け入れ、それでもクールにタフに生きていくこと。今くらいタフに生きることが困難な時代はない。今くらいタフに生きていくことの価値が高い時代もない。

どんどん「鈍感」に埋もれつつある自分に強烈なパンチでした。

実は岩田先生には直接お会いしたことがある。指導医が研修医のプレゼンをどのように指導するかという
サンプルケースとして研修医役をわたしが担当し、指導を岩田先生が担当しておられた。
自分とそんなに年が変わらないんじゃないかと思うほど若く、エネルギッシュですごく印象に残っている。

うまく気持ちを表現できないのだが、岩田先生に感謝!!
自分の立ち位置をもう一度確認、しっかり舵とっていこう。

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