2013年1月16日水曜日

Adult-onset cerebral folate deficiency

後輩ドクターが 痙性対麻痺の鑑別疾患として持ってきた 脳葉酸欠乏症候群
小児での報告は比較的多いようだけど 成人発症例もあるとのこと。

うーむ知らなかった。

どうも血液中の葉酸は正常。 BBBを通して中枢に入るときに葉酸受容体にくっつかなくてはならないのだが、その葉酸受容体抗体ができてしまう事で 中枢の葉酸欠乏になるのだそうな。

報告例は 58歳発症の記憶障害とミオクローヌス。
ふーむ ミオクローヌスの新たな鑑別疾患! 
髄液中の tetrahydrobiopterin  5-methyltetrahydrofolate 低値が診断となる。



しかし葉酸の補充により症状が改善しうる  という事は見逃せない疾患
だけど測定はtexasに検体発送が必要・・・ うーむ

 2012 Jun;69(6):778-9. doi: 10.1001/archneurol.2011.3036.

2013年1月14日月曜日

両側慢性硬膜下血腫

さて、某日明け方に担ぎ込まれた70代男性
比較的はっきりした垂直性眼球運動障害とごく軽度の左rigidity
2ヶ月ほどまえからの歩行の安定性低下、1か月前からは伝い歩き
前日は何とか歩行可能、夜間に動けなくなり来院。

腱反射は低下、FNTはやや左拙劣、 
右利きだが右より左が強く、両下肢illio が4-程度
座位は保てるが そこから立位になれない。

転倒歴があったので 腰?
にしてはあまり痛がらないし いたくないのに立ち上がれない・・・。
GBS?? 経過長いなあ・・・。
PD いやいや うごけなくなる固縮じゃない・・・
ウェルニッケ?? 毎日2,3合・・ありか?
脳幹脳炎  微熱もあるし ありうるか??

なんて思ってCTとったら 両側慢性硬膜下血腫。。。

なるほど。両側だと 低髄液圧とかを考えますが 頭痛なし、
外傷は 飲酒時にあった かもしれない。

・マンコウの10%は両側
・外傷がない場合は 抗血小板薬、もしくは凝固異常などないか?
・マンコウにともなうPDは報告例あり、術後症状が改善する。

今一つ一元的に説明しにくい症候の時は鑑別にあがりますなー

 2012 Jul;35(3):457-60; discussion 460-1. doi: 10.1007/s10143-012-0386-1. Epub 2012 Apr 21
PMID:
 
22527627
 

2013年1月9日水曜日

AJNR


忘れるといけないのでここに貼っておこう。 実績実績

http://www.ajnr.org/site/home/cow/06062011.xhtml

むむむ

「素人考えですが うんぬん・・・・」 に回答して 「でもテレビでは・・・・・」 と返されるとあからさまに不快なのは修業が足りないからであろう・・・。
まあ いわれ方にもよるのでむこうの修業不足もあろうが、こちらプロなのでそれではイカンです。

年末にアニキたちと酒を飲んだ時も
「最近患者さんや家族と ぶつかることが多い気がして・・・」
という話題になった。
そろそろ医歴も10年になる kentaruは なにやら いらんプライドが
まとわりつきつつあるのかもしれない。

「プライドじゃ飯はくえねえなあ とおもうと力がぬけてくるのよ」

と年末にアニキww。

まったくである。 反省。 

2013年1月4日金曜日

あけましてー

久しぶりすぎて投稿の仕方を忘れておる・・・。
まるで1年日記みたいになっております。
しかしこれだけFB、teitterを使っていると、FBの積みあがらなさ、
twitterの安易さも感じます。

今年はもう一度ブログに戻ってバランス良く使っていきたいなと
思う次第。。

昨年は
・自宅購入
・専門医試験
の二つの山を無事越えました。
英論文を出せなかったのが悔やまれますが、日本語を一つ
出せました。 というより論文を書く という事をようやく
分かってきた気がします。
学会は控えていましたが 2つ、講演 1つ

マスター YM に深謝いたします。

今年は神経内科医としては分岐点になるのかなと思います。
娘も大きくなってきたし 息子も小学生。

パパもここいらで大きくなろうと思うのです。
ですがやはり目標は具体的に。

・ bovis論文
・ phrenic論文
・ 高齢者MG論文
・ ALS 病理 論文 

この4つを何とかpublishまで持っていこうと思います。
もうひとつは 

・9月が抄録締め切りの国際学会。

そして
・電気生理の手技の精度とスピードを上げること。

この6つですね!
昨年までの自分ではかなり無理な設定ですが、頑張ろうと思います