2013年2月19日火曜日

Catatonia


とある感染症を治療し、改善したのだが動きがおかしい。
catatonia 様??と いわれて調べてみる。

・多くは統合失調症の患者さんにみられる不随意運動。
・精神疾患の患者の 5~20% 

・明らかな運動障害があるわけでないのに 正常な動きができない
 ◎ hypokinesis   akinesis
  ◎ mutism
  ◎  stupor 刺激に対して注意や反応が乏しくなる
 ◎ negativism  検者から動かされると どの方向にも抵抗する
 ◎ waxy flexibility  catalepsy
          抵抗はするが 動かされると 元には戻らず動かされたままの姿勢になる
 ◎ Staring  みつめる
 ◎ Echophenomea 検者の言葉をまねる。 


chronic subdural haematoma とcatatonia の論文がいくつもあることに驚く。。
興味深いぞ。。。

といっても 5個。 フリーのものは画像がない・・・。
ぬー

しかし Lorazepam challenge!! ますます興味深い・・・。

続 シューマン

シューマンのコメントをツイッターに出したところ 後輩がリプをくれた。
「シューマンの音楽には 強さ もある。」

と はて? と一瞬考えたのだが、彼が思ったシューマンの2番 フィナーレ
は 確かにシューマンの到達した一つの答えかもしれない。

抗う事の出来ない 彼を絶えず苛むものに対して

背伸びせず、ただあるがままを受け入れつつ その場に立つ。

それは 「強さ」 に他ならないのかもしれない。

音楽を思って はっと 背筋が伸びたのは初めてだった。

2013年2月12日火曜日

Opsoclonus-myoclonus ataxia

最終的には診断にたどり着きそうだし、患者さんにも悪いことは起こらなかったのでよかったのだが、へんな体の震え ととらえて、眼球運動の異常にしばらく気づかなかったのは
かなり問題であったと思う。臨床の感度もまだまだ・・・。

opsoclonus-myoclonus ataxia (OMA)

Brain(2001),124,437-443
が一番多く症例を集めている報告だと思うが これも24例。
うち14例が paraneo  10例が idiopathic
癌では
・肺小細胞癌 9例
・非小細胞肺がん 1例
・乳がん 2例
・胃がん 1例
・腎がん 1例

特発例よりも 高齢者が多かった。(中央値 40 対 66)
特発例は10例中 6例が2年後には無症状、4例もわずかな体感失調が残る程度
と予後がよい。

治療はステロイド、IVIg、アザチオプリン などが免疫療法としては使われていて、
効果不十分であった例にリボトリール 6~8㎎と大量処方が効果があったこともあった。

以下up to date

non-paraneo で報告があるetioligyは
・HIV
・サイトメガロ
・EB
・Lyme
・溶連菌
・エンテロウイルス
・サルモネラ
・西ナイル

画像は多くの例で正常だが、橋、中脳背側に高信号が出ることもある。
髄液は正常、もしくは軽度のタンパク上昇、軽度のpleocytosis
 

2013年2月10日日曜日

シューマンについて

今日は妻が結婚前にこっそり初めて そして1年前からレッスンを受けていたフルートの初舞台。
子らを連れて応援。 その話はまたいずれ として。

発表会なのでいろいろな方が演奏する。 その中でも 白髪のおばあさんのトロイメライがなんとも胸にせまった。

とりわけ上手なフルートではない。むしろたどたどしい演奏なのだけどなぜこんなに切なく、暖かくなるのか?

「シューマンの音楽には 戻りえないものへの憧れと、いずれ失わざるを得ないものへの愛しみ、失うことへのおそれが満ちている」

そんなことを考えた。
しかし 満ちている・・・という表現は今一つかもしれない。
満ちない 激情にまかせてわめき散らせないのが シューマンな気もするからだ。
「ある」 くらいが適切なのかもしれない。
「シューマンの音楽には 戻りえないものへの憧れと、いずれ失わざるを得ないものへの愛しみ、失うことへのおそれがある」
また演奏していくうちにイメージはかわっていくか?
もっとキチンとスコアを読めるようになたいもんです。